前回、転職活動の準備について記載しましたが、それをさらに深めるためには研究をすることが欠かせません。「自分について・企業について・業界について」と調べることは沢山あります。それぞれの項目についてしっかりとHow Toを学び、どこに注意すれば良いかをお伝えします。
〜自己研究〜
何をするにも、まずは己を知ることから始めましょう。自分の経歴を棚卸しするにも近いですが、ここではさらに深く自分自身を研究することが求められます。
転職を考え始めたものの、「どんな仕事が向いているのか分からない」と仕事選びで躓く人も多いです。「自己分析」を行い、自分の意識・無意識にしっかりと向き合い、自分自身のやりたいことについて明確化していきましょう。
主に、自己分析のポイントには3つあります。
- キャリアの棚卸しをする
- 自分の強みを言語化する
- 具体的なエピソードを交えて整理する
また、これらは全てビジネスの話になってきますが、そもそもあなたが持っている素質というのも忘れてはいけません。それぞれの人が、違う価値観を持っており、違う能力を持っているからです。
具体的には、「転職始めるなら自己研究から!自己観察についてお伝えします。」を参照あれ。
〜業界研究〜
自分を研究した後は、業界を研究しましょう。世の中には様々な業界があります。あなたが知っている業界から知らない業界まで幅広く存在します。また何故、業界研究が必要かというと、業界によって特徴が変わってくるからです。
業界によって求められる能力が変わります。業界によってできる仕事が変わります。業界によって存在する人の特徴が変わります。
その様に、業界によって違った特徴があるのです。また、自分が築いていくことのできるキャリアステップも変わってきてしまいます。この業界研究を疎かにする人が非常に多いのですが、重要性に気づきましょう。単体の企業のことは調べるのに、業界のことは調べない。これは、本当にナンセンスです。
具体的には、「【転職のプロが語る】転職での業界研究とは?方法をお伝えします。」を見てください。
〜企業研究〜
研究の最後は、企業になります。自分が興味のある企業を知っていることは必須です。もちろん、面接において企業研究ができているかが重要です。
しかし、企業研究が需要なのはそれだけではありません。ここで、今一度思い出して欲しいのは、転職活動を行う目的です。大学受験でも就活でも転職でも同じですが、全てにおいて入ることが目的ではありません。どうしても目の前の課題、いわゆる入社することに全ての意識がいきがちですが、その後をしっかりと考えることが非常に重要です。
特に、私が重要だと思うのはその企業の立ち位置を知っておくことです。何故ならば、同じ事業内容を行なっている会社でも業界の立ち位置によって関わることのできる仕事の大きさが変わってきます。「パレードの法則」によると、世の中の構造は8:2の割合で構成されております。これは、業界にも当てはまることで、上位2割の会社で業界のシェア8割を扱っているケースがほとんどです。そのため、例え、自分ややりたい仕事内容の会社に入社できたとしても、力の弱い会社ではニッチ戦略をとり細かい案件しか携わっていくことのできない可能性が高いのです。
もちろん、未経験でのキャリアチェンジならばそれでも良いとは思いますが、そういった実態があるということは事前に知っておくことが必要になります。
具体的には「知らないと損する!?転職活動中の企業研究の方法とは?」こちらをご確認ください。
〜募集要項〜
最終的に企業を直感で選ぶのは私はありだと思います。直感とは適当に選んでいるわけではなく、人とのフィーリングや自分とのマッチングを経験則で無意識に感じて出した答えです。そのため信用できるものなのです。よくこの直感で持ち出される例としては「ファーストチェス」が挙げられます。要は、直感での選択肢としっかり熟考した答えは8割が同じものになるというものです。ここからも直感の良さが分かります。
ただ、これらは全て前提があってこその話です。転職に置いて会社選びをする前提としては、募集要項を知っていること。これは大前提になります。
漠然とした企業選びは、“思いつきの衝動買い”であり、時間が経つにつれて後悔することも多く、そうなればモチベーションの高い仕事は絶対にできません。
基本的にスキルをつけその道のスペシャリストになるためには、「1万時間」が必要です。要するに5年は働くことを想定しておかなければいけないのです。
入社後1年経っても2年経っても、モチベーションを保てる企業を選ばなくては、転職する意味がないです。また、求人を出している企業は膨大にあります。その中から自分にあった1社を決めるためには、自分の選択の軸(基準)を明確に持っておくことが必要です。
また、その選定の時間を短縮するためにエージェントを利用すると効率的な転職活動になります。
入社後にチェック漏れに気づくのでは遅過ぎます。ひと通りの基本項目を漏れなく見ていくことを忘れないでください。
〜転職用語〜
転職の用語を知っておくことは非常に重要です。例えば、「完全週休2日」と「週休2日」の違いわかりますか?このように、1つの文言により条件は大きく異なります。また、これらは企業側が詳しく教えてくれるものではなく自分で感度高く情報収集していく必要があります。
もちろん、法的に企業側が知らせる義務もありますが、転職者も自分で知る義務があります。後々、知らなかったではどちらもハッピーにならないためここはしっかりと押さえておきましょう。
〜転職の職種について〜
合わせて重要なのは、職種についても知っておくことです。具体的には、「リンク:」に記載してありますが、一概に職種といっても様々です。例えば営業を取り上げると「どんな商材を扱うのか?」「営業方法は?」「ターゲットは?」など見るポイントはたくさんあります。また、これらが異なればできる仕事や身につくスキルも大きく異なります。経営レンジの方をターゲットにできるのか、それとも学生がターゲットなのか。ここひとつとっても、身につくスキルが変わりそうですよね。
また、職種によってベース年収も変わってくるのも重要な視点です。例えば、市場価値の高いエンジニアであればベース年収が高いことは容易に想像できますよね。最近は売り手市場ではありますが、それは少しからくりがあり、全ての人に売り手市場の恩恵があるというよりかは、一部の市場価値の高い方に対しての需要が非常に多いのです。そのため、例えば未経験であるとする場合は、いくら売り手市場と言えど、難航するケースは想定しておく必要があります。
未経験で挑戦するならば、戦略的に職種を選んでいくことも必要かもしれません。